先週水曜日(13日)に「南京の真実(仮題)」に言及した記事をReuters社が発表したようです 。
http://in.reuters.com/article/worldNews/idINIndia-30286620070613?sp=true日本の保守派の国会議員が今日(6月13日)、写真などの展示物を博物館から撤去するよう中国に求める活動を開始した。彼らによると、それらの展示物は第2次大戦前および大戦中の東京の行動に関して真実をゆがめているとされる。
この活動は、当時の中国の首都、南京で中国人の男性、女性、子ども数十万人が日本兵により虐殺されたと北京が主張する南京大虐殺から、70周年に合わせたものである。
主に与党自由民主党所属の議員からなる42人の日本の国会議員の連盟は、日本の体面を傷付ける「捏造された、または事実誤認と見られる」写真や映像などの展示をやめるよう、中国に求めていくことを誓った。
「100を超える抗日記念館が中国各地にあり、反日教育が日々続けられている。」議員連盟の会長となった保守系無所属の平沼赳夫議員がそう語った。議員連盟には町村信孝元外相や玉澤徳一郎元防衛庁長官も加わっている。
「捏造された展示物によって、日中関係にひびが入ることを許すことはできない」と平沼は言う。
北京が言う、1931年から1945年までの間に日本兵が中国で犯した残虐行為を認めようとしない東京側の拒絶の態度が、日中関係を緊張させている。
「日本軍に拉致された慰安婦という説明付きで写真が展示されているが、実は、日本兵に守られて村に帰る女性の写真だったということがある。このような嘘の写真を撤去したい」と自民党の稲田朋美議員は言う。
1993年に日本政府は、日本兵に性行為の相手を提供するために「慰安婦」(大半がアジア人)を置いた軍の売春施設の設置・運営に当局が関与したことを認め、陳謝の言葉を発表している。
中国は、侵略した日本軍により1937年に南京で男性、女性、子ども30万人が虐殺されたとしている。
第2次大戦後に連合国が行った裁判では、約14万2000人という死亡者数を示している。一方、日本の一部の超保守派歴史家は、大虐殺があったこと自体を否定している。
ナショナリスト著名人の支持を得た日本の1グループが今年初めに、日本兵による一般市民および捕虜の大虐殺を否定するドキュメンタリー映画「南京の真実」を製作する計画を明らかにした。この映画の企画を中国は非難している。
日中関係はここ5年ほど冷え込んでいた。理由は主に、小泉純一郎前首相が日本の戦死者を追悼する靖国神社に毎年参拝したからである。そこには、日本の数百万の戦死者とともに戦犯がまつられている。有罪判決を受けた戦犯を一部まつっていることから、北京はこの神社を日本の過去の軍国主義を象徴するものと見ている。
小泉の後任者、安倍晋三は関係修復に努め、去年10月には就任後2週間もたたないうちに、首脳会談のため北京を訪問している。
これに続いて4月に中国の温家宝首相が「融氷」の訪日を行った。2000年以降、中国の首相が日本を訪問するのは、これが初めてである。
平沼は、彼の会が安倍に靖国参拝を求めることはないとしている。
「目的は、我々の国の名誉にかかわる誤った展示物を撤去させることであって、靖国神社とは何の関係もない」と述べる。
安倍は4月に靖国に供物を奉納したが、対中関係を考慮したらしく、祭礼への参加はやめている。
本題は、あくまで議員連盟「中国の抗日記念館から不当な写真の撤去を求める国会議員の会」の発足です。「南京の真実(仮題)」への言及箇所は5月11日付の記事をほとんどそのまま使い回しているだけです。
ちなみに、翌6月14日の定例記者会見で中国外交部の秦剛報道官は、この議員連盟の要請に応じない姿勢を示したとのことです。
さて、議員連盟発足と「南京の真実(仮題)」製作との関係の有無ですが、記事を読んだ印象としては、それほど強い結び付きは感じられません。 かといって、まったく無関係かというと、そうでもありません。映画の賛同者の1人である稲田朋美衆院議員も会に加わっているからです。さらに、日本兵による「慰安婦」拉致という写真説明を虚偽とする稲田議員の言葉も、引用されています。そのすぐ後で、軍慰安所の「設置・運営に当局が関与したことを認め」た1993年の河野談話が、紹介されます。このようなまとめ方には、南京事件に絡めて「慰安婦」の問題も取り上げたいという記者の意図を感じます。深読みをすれば、稲田議員の主張と、日本政府の公式見解である河野談話の内容とを対照させる狙いがあるのかもしれません。
日中関係修復に努める安倍首相の姿を紹介する一方で、中国から見れば「日本の過去の軍国主義」の「象徴」である靖国神社に「供物を奉納した」事実も報じており、 対外的には中国との友好に努める首相がもつ二面性を押さえた報道になっています。
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